DHBR2004年11月号:「脱」常識思考のマーケティング(その1)
せっかく毎号定期購読してるわけだし、レビューしたらいいんじゃないかと思ったわけです。月イチだし。
特集は『「脱」常識思考のマーケティング』ということで、タイトルだけ見ると既存のマーケティングへのカウンターアクト、フィリップ・コトラーへのアンチテーゼのような感じを受けますが、まぁそんな大層な論文ばかりでは全然ナイ。
以下、思うところのあった論文をいくつかピックアッピョ。
- Paul F. Nunes et al. 『新富裕層のマーケティング』 pp.62-75
米国においては中間所得層と高額所得層の間に『新富裕層』と呼ばれる新たなボリュームセグメントが形成されており、B2C企業は高級品とお値打ち品の中間価格帯を攻めつつ、1to1マーケティング志向はやめてマスマーケティングに回帰すべきである、という論考。
なんだかなぁ。以前のエントリにも書いたように、卒論で『ニューラグジュアリー』をテーマにしているので、関連のありそうな本論文は先月から心待ちにしていたのだが、期待を裏切られた感で胸がいっぱいである。少なくとも卒論の方向性とは違うので。
筆者の主張は、『月並みな普及品と高額な贅沢品の両極しかな』く、新富裕層の消費支出を促進させる魅力的な商品がないので、その中間価格帯に商品を展開して消費者ニーズを掴もうぜっ!ドラゴンボールッ!、ということ。
そこまではいいんだけど、マスマーケティングに回帰すべき、という主張の論拠と方法論がなんだかなぁな感じだった。というかまず論拠は明確には示されていない(たぶん)。新富裕層は結構なボリューム層なのでマスであり従ってマスマーケティングだ馬鹿共、みたいな感じであろう(たぶん)。
方法論としては、ポジショニング面、デザイン(製品設計)面、リーチ(プロモーション)面の3点から述べられているが、デザイン面での提案が、『商品の利用機会をあえて限定』『超高級品を複数人でシェアできるような所有形態を導入』『投資商品としての価値を訴求』の3つ。うーん、マス・・・?
えー。。。
それってマーケティングじゃなくてセリングっていうんじゃあ・・・?
まぁでも、新富裕層という新興市場に対しては、徒に細分化するのでなく、彼奴等の経済力に合わせたマーケティング戦略を展開しながらマターリとヲチしていきましょうや、という提案なのかもしれないですな。
・・・と、1つめを書き終えたところで相当なパワーがかかることが判明。
大変なので続き物にすることにしますた。貴殿におかれましては日頃から大変お世話になり本日はお日柄もよく宜しくお願いいたし候。つまりフォギヴミー。
以下は次回レビュー予告。待て次回。
- Roland T. Rust et al. 『ブランド・マネジメントは顧客戦略である』 pp.76-89
- Jacquelyn S. Thomas et al. 『ARPROモデルの活用法』 pp.90-100

