DHBR2004年11月号:「脱」常識思考のマーケティング(その2)
なんか自分でも忘れつつあったんですが、続きを書くと宣言していたので書く。誰が何と言おうと書く。誰も何も言わなくてもカク。誰も読まないと悲ツイ。
- Roland T. Rust et al. 『ブランド・マネジメントは顧客戦略である』 pp.76-89
ブランド価値は企業ではなく顧客が決めるのであり、ブランド・エクイティよりカスタマー・エクイティだ、そしてマスよりとことんニッチだ!!という、前回紹介した論考と正反対な感じが否めない論考。まぁ個人的にはこっちの方がしっくりきた。
顧客よりブランドを大事にして失敗した事例としてGMのオールズモビルというクルマを挙げている。要はブランドのライフサイクルというか顧客の嗜好の変化に沿ったマネジメントができていなかった、ということなのだが、その理由として、
と述べている。まーねー。そりゃそうだよね。あと担当者のブランドに対する思いいれとかもあるだろうし。
で、ブランドが長期的に成功するためには、ブランドの価値よりも顧客の生涯価値を最大化しなきゃイカン、と述べている。つまりブランド・エクイティよりもカスタマー・エクイティである、と。顧客の生涯価値を継続的に最大化できていたら、当然ブランド価値も上がる気がするので、ブランド価値は後からついてくるものなのかなぁとか思ったり。要はうわべだけのバブルでブランド価値を膨らませるのではなく、もっと本質的な点を強化しやがれ、ということか?
じゃあどうやってカスタマー・エクイティを強化するか、という具体的な戦略については、『とにかく1to1だ!!』といった感じ。ただなんだかんだいっても真の1to1はなかなか難しいので、
と主張している。うーん、絶妙な文言だねぇ。『経済的に成立する最小限の顧客セグメント』かぁ、うーん・・・
あともう一つおもしろい指摘が、状況によっては『他の自社ブランドに顧客を譲り渡す』べきだというもの。顧客ニーズが変化してきて、ブランドが提供するベネフィットとの乖離が大きくなってきたら、その顧客をコストをかけて維持するよりも、自社のブランドポートフォリオの中でその顧客をカバーできるものにスイッチさせちゃえ、という感じ。確かにその方が、コーポレートブランドと顧客とのリレーションは長期的に強いものになるよな。当たり前の話だけど今まであんまりそういう話は聞いたことがなかったので新鮮でした。
やっぱり大変・・・。
なのでまだまだ引きずります。
以下次回。
- Jacquelyn S. Thomas et al. 『ARPROモデルの活用法』 pp.90-100

